2014年 01月 25日
プログラムノート〜お正月 |
プレゼントしていただいた、ハガキサイズのロゴ入り特注凧!とても可愛らしくて、元気が出ます。
さて、1月25日になりましたが、気持ちも新たに、今年もどうぞよろしくお願い致します。
本日の藤井眞吾コンサートシリーズ、プログラムノートが届きましたので、いつものように一足先にアップします。
当日券ございますので、どうぞお電話(075-972-2834)ください。
お待ちしています!
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お正月
アートステージで毎月コンサートをやるようになって、なんともう八年目になろうとしています。ギターが大好きな皆様、音楽が大好きな方々に、少しでも私の演奏で「楽しみ」をお伝えできればと言う一心でやってきましたから、最初は開催月毎の「季節の移り変わり」などに目を向ける余裕もありませんでした。
しばらく経つと、これが私にとって、生活の重要な一部であり、間違いなく季節や時間とともに寄り添っていく「行事のような物」であることを感じるようになって参りました。
「お正月」というのは特に日本人にとっては大きな「行事」だと思います。雪国育ちの私にとっては、一層忘れ難い思いでに満ちあふれた記憶です。
このアートステージでのコンサートで「新年を迎える」と感じるようになって、ギターを弾くと言う事が、そして新年を迎えると言う事が、人格を持った「生き物」のように思われてきました。
宮城道雄の名前や、「春の海」という彼の代表作は、我々日本人にとっては説明するまでもない、共通の音楽であると思っていたら、今の若い世代の多くはその音楽を聴いた経験もないし、「宮城道雄」という偉大な音楽家の名前も知らないのだそうです。
いっぽう「一月一日」という歌の作曲者が誰であるのかと言うのは、あまり一般的なことではありません。しかし私が小学生の頃までは、元旦にはまず学校に登校し、校長先生の新年の挨拶を拝聴し、この歌を全員で歌って帰宅すると言う「慣習」であったことすら、・・・世代や育った町によっても、共通の経験ではないようです。
これは明治政府が文部省唱歌を作り、教育勅語を制定した、いわゆる「戦前の歴史」と深く関わっている事です。私は私の音楽活動に政治的な物を介入させないと言う信条を持っていますが、私達の生活は政治やその歴史を無視して成り立つ物ではありません。
純粋に音楽家としての動機からこれらの音楽を演奏していますが、僻目(ひがめ)の人から見れば、私はなにかそういった理念を持った音楽家に見えるのかもしれないと言う、小さな危惧にも似た物を感じています。
私は「人間は罪を犯す」けれども、「音楽には罪はない」と思います。音楽に罪を被せて歴史を隠蔽しようとするのは、人間のなす業です。
だとすれば音楽家はそれに立ち向かわなければいけないと、考えています。
やっと、私の「お正月」が明けました。本年もよろしくお願い申し上げます。
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ウインターローズという名前に誘われて年末に買った葉牡丹が、とても可愛く育っています。
ほんと、バラみたいですね。
by manzanaM
| 2014-01-25 09:56
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